春の京都旅 ⑫ 下鴨神社「糺の森」の静寂に癒されて。深呼吸したくなる新緑と朱色の社殿

京都の暮らしと愉しみ

白川疏水通りを、京大農学部のグラウンドを横目に進み、御蔭通りを西へ。
線路を越えて高野川が視界に入るあたりまで来ると、にぎやかさが少し戻ってくる。

御蔭橋を渡る。
ここまで歩けば、下鴨神社。
そう思うと、足取りもゆっくりになる。

橋を渡り、糺の森へ入ると、空気が変わる。

来るたびに毎回思うこと。
さっきまでの道とは、明らかに違う。
空気は澄み、音はやわらぎ、光はやさしくなる。

足元は土と落ち葉。
踏みしめるたびに、小さな音がする。



まっすぐに伸びる道の両側に木々が続き、
見上げると、青い空を背景に葉が重なる。

特別なことは何もないのに、ゆっくり歩きたくなる。
なぜか、立ち止まりたくなる。

こういう場所では、急ぐ理由が見つからない。

三つ目の大きな鳥居をくぐり、境内へ。
人の気配が少し戻る。けれど、どこか落ち着いている。

手を合わせる人たちを横目に、自分も本殿へ。
いつもの挨拶と、お礼を。

干支神社にも手を合わせて一周すると、
鳥居の横の大きな絵馬に目が止まる。
この年の干支の蛇だ。


観光地でありながら、
どこか京都の人の生活の延長のような空気があるのは、
たくさんの神社や寺院が身近にある京都ならでは、
それがまた、ここを特別の場所にしているのかもしれない。

本殿前の縁結びの社にも手を合わせ、
みたらし茶屋側の鳥居手前、古札納所に昨年のものをお返しする。

森を抜け、アスファルトの道に出ると、外の光が少し強く感じる。

春とはいえ日差しはしっかりとあり、
歩いてきた体は少し汗ばんでいる。

そのタイミングで見つけた、ガラス越しのジェラート。
以前はなかった記憶。

ちょうどいい。
そう思って、迷わず入る。

自家製ラムレーズンをひとつ。
ひんやりとした甘さが、体にすっと入る。



こういう一口が、妙に記憶に残る。

少し腰を下ろして、ひと息。
また歩けそうな気がして、店を出る。

歩いて、立ち止まって、また歩く。
その繰り返しだけで、時間はゆっくりと進んでいく。

京都の一日は、
こういう過ごし方もまた、しっくりくる。



ここからバスに乗り、次の場所へ。



立ち寄った場所
左京区
下鴨神社
古い歴史を持つ神社で、糺の森に囲まれた境内は静けさと澄んだ空気に包まれている。

糺の森
下鴨神社へと続く広い森で、街の近くにありながら空気が変わるような静けさがある。

友和堂
 下鴨神社西参道近くのジェラート店で、春のフルーツや自家製ラムレーズン、
 海外のチョコレートを使って丁寧に作られたジェラート。
 歩いたあとに立ち寄りたくなる軽やかな甘さがちょうどいい。

 
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