春の京都旅 ⑬ 西陣の路地裏さんぽ。キングオブ銭湯「船岡温泉」の建築美と職人の街を歩く

京都の暮らしと愉しみ

下鴨神社をあとにして、ここからはバスに乗る。
午後の夕方に向かう時間帯、車内の空気も少しゆるんでいる。

建勲神社前でバスを降りて、そこから少し歩く。
住宅街の中の住所表記の文字に京都らしさを感じて、
抜けるように進むと、目的地が見えてくる。


そこは、北区紫野、
船岡山の南に位置する。

船岡温泉。

古くから続く名銭湯。
国の文化財にも指定されている豪華な建築。
唐破風の入口や細かな装飾など、銭湯でありながらどこか寺社のような佇まい。

その佇まいは大正から昭和の面影を残すレトロさが印象的。
ケヤキの格天井や彫刻欄間、マジョリカタイルなど、
ひとつひとつに目が止まる。

装飾は多いのに、不思議と落ち着いているのは時間の成せるワザ。
建物全体が、ひとつの作品のように感じられる。


一方で、お風呂はとても実用的。
電気風呂や露天、薬草風呂など、しっかりと揃っている。

西陣の中にあって、もともとは大正12年に料理旅館として始まった場所。

入口から独特の雰囲気がある。
観光地というより、日常と非日常が混ざったような場所。

入口に停まっている自転車を見て、地元の人が通っているのだとわかる。
長く愛されている場所なのだと思う。

靴箱に靴をしまい、入浴料を払う受付へ。
レトロな受付台の向こうには、
チャキチャキとした京都のおばちゃんという雰囲気の女性。

これは京都のあるあるかもしれないと密かに思っているけれど、
商売的な愛想ではない、でも「おおきに」と声をかけてくれる、そんな距離感。

そのやり取りを済ませて、脱衣所へ向かう。
ケヤキの格天井や彫刻欄間、
マジョリカタイルが空間全体にレトロな空気をつくっている。

お風呂へ向かう廊下には、錦鯉が泳ぐ池。
浴室に入ると、思っていたよりも広い。

深い浴槽、浅い浴槽、薬湯に電気風呂。
露天風呂やサウナもあり、ひと通り揃っている。

ひとつひとつ試しながら、ゆっくりと体を温めていく。

この日は外国の方の団体と重なり、
少し落ち着かない時間でもあった。

それでもしっかりと体は温まり、
外に出ると空気が気持ちよく感じる。

銭湯を出たあとの、あの感じ。
体がふっと軽くなるような、不思議な感覚。

ここは、また訪れたい。
次は西陣エリアを歩くついでに立ち寄ろうと思う。

京都を訪れるたびに、銭湯を巡るのもひとつの楽しみ、
その中でも船岡温泉は、いつか訪れてみたいと思っていた場所だった。

鞍馬口の地下鉄駅へ向かう途中、
ゲストハウスやカフェ、レストランが並ぶ通りを抜ける。
古い歴史を持ちながらも、変わり続けている場所なのだと感じる。

ここから地下鉄に乗り、街の中心へ向かう。
まだ時間は早く、もう少しだけ京都の夜を歩いてみたくなった。


春の京都旅 ⑫ 下鴨神社、静けさの中を歩く



🏨 京都・西陣エリアの宿をお得に予約する

西陣の路地裏や船岡温泉を楽しんだ後は、二条・烏丸エリアの宿が便利です。じゃらん・楽天トラベルでお得に予約できます。