春の京都旅 ② 四条室町から二条城へ、みたらし団子のある道すがら

春の京都旅

宿に荷物を預けて、通りへ出る。
さっきまで“拠点”だった場所が、
すぐに“通り過ぎていく風景”に変わる。
旅のこの感覚がいい。

四条室町から、二条城へ。

久しぶりの京都の街並みを眺めながら、
先のある旅、
ゆっくりと、でも少し急いで歩きはじめる。

室町通は
建物の表情も落ち着いている。
大通りには出ずに横へと、
衣棚通
釜座通
と通りを梯子する

整いすぎていない、
けれどきちんと手入れされている街の空気は、
ただ歩いているだけなのに、
どこか気持ちがほどけていく。

西洞院通に差し掛かったところで、
ふと目に入った文字。

「みたらし団子」

こういう偶然は、
見過ごさないほうがいい。
しかも私はみたらし団子に目がない。

暖簾をくぐる気分でドアを開けると、
こんがりと焼かれる香ばしい匂い。

100年続く和菓子の材料問屋が手がける団子屋、
「樋口清栄門」。

元宝塚の男役だった三代目がはじめたという、
少しだけ異色の背景も、この店の空気に重なっている。

注文をしたところから焼いてくれる
焼き上がった団子に、
とろりとかかるタレ。

一口。

もっちりとした食感に、
甘さは控えめで、後に残らない。
たまらない。

ランチの時間を取ることもなく、
こうして小腹を満たす。

それでも、不思議と満たされる。むしろ、このくらいの軽さがちょうどいい。
と歩きながら、団子を食べる。

観光というほどでもない、
けれど確かに“その土地にいる”と感じる時間。

予定に入れていなかったこういう出会いが
あとになって、いちばん思い出に残るのかもしれない。

大通りへの視界がひらけてく
人の気配も、また少しずつ増えていく。

その先に見えてきたのが、二条城。
ここから、また少しだけ空気が変わる。

このあと、二条城へ。
人の流れと、満開の桜の中へと向かう。

春の京都旅③|二条城、満開の桜と人の流れのなかで

・立ち寄ったお店
樋口清栄門(樋口商店)
京都で100年続く砂糖問屋が手がける、みたらし団子の店。
ふと立ち寄るのに、ちょうどいい場所だった。
京都市中京区姉小路通西洞院西入三坊西洞院町555
11:30〜18:00(不定休)

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