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伏見稲荷の登山ルートと所要時間(早見表)
まず、これから歩く方のために要点をまとめておきます。
| 登山口 | 伏見稲荷大社(京都駅からJR奈良線で約5分「稲荷駅」下車すぐ) |
| ルート | 千本鳥居 → 四ツ辻(約40分)→ 京都トレイル東山コースへ分岐 → 五社之瀧神社 → 泉涌寺 → 八坂神社方面 |
| 距離・所要時間 | 6.2km・約2時間14分(標準タイム2時間36分) |
| 標高 | 累積登り330m・コース定数9「やさしい」=初心者向き |
| 服装・持ち物 | 歩きやすいスニーカーでOK。水500ml以上(詳細は記事末尾) |
稲荷山の頂上・一ノ峰(標高233m)をぐるりと巡る「お山巡り」は別ルートで、往復約2時間。この記事では、四ツ辻から山を越えて泉涌寺へ抜ける、観光客のいない静かな道を歩きます。
早朝の京都御苑を散歩してから向かったのは、京都駅。奈良線へ電車を乗り継ぐと、車内は世界中から集まる人々で満員だった。
車内のみんなが、同じ場所を目指している。伏見稲荷大社の、千本鳥居。

私の目的地も同じでも、参道の朱色をくぐったその先、京都トレイル東山コースを歩くこと、この朝の電車に乗っていたのは観光とトレッキングが目的でした。京都トレイルのいいところは、自分の体力や気分に合わせてとか、訪れたい観光場所に合わせて、低山を組み合わせてカスタマイズが効くこと。普通の京都観光だけでは、物足りない。人のあまりいない京都を見てみたい、京都の観光はだいたい堪能した、歩いて観光したい方におすすめです。
11月、京都旅の3日目。京都御苑の早朝散歩を済ませてから、京都駅から奈良線に乗り、午前9時、伏見稲荷の鳥居の前に立つ。距離 6.2km、累積標高 登り330m。京都の街と山の境界を、千本鳥居から八坂神社まで歩いてみる半日のはじまり。
千本鳥居から(8:48ー09:14 東山 3-1)
巨大な鳥居の前で深く頭を下げて、参道を進んで、本殿でお参りを済ませ、千本鳥居の入口へ。
朝9時の参道は、すでに世界中からの旅人で行列気味。スマートフォンを掲げる人、立ち止まって景色を眺める人。この朱色のトンネルを写真に収める人で賑やか。
千本鳥居を抜けて奥社奉拝所、その先の根上りの松。さらに進むと三ツ辻。観光客の数割は、このあたりで引き返していく。


三ツ辻から四ツ辻へ、ここで分岐
千本鳥居を抜けて、奥社奉拝所、根上りの松。さらに登ると、三ツ辻に着く。観光客の何割かは、ここで折り返していく。さらに石段を登り、ようやく四ツ辻へ。
「四つ辻」は「見付の峰」「石灯篭」とも呼ばれ、京都の南部から西山にかけての展望が開ける。

京都の街が、足元に広がる。にしむら亭の前、稲荷山随一の絶景ポイント。鳥居の屋根越しに、市街と西山が一望できる。さっきまでの参道の喧騒が、嘘のように遠い。
ここは写真スポットであり、休憩場所。みんなそれぞれ、写真を撮ったり、景色を眺める。
このあたりに分岐があるはず、と、標識を見つける。京都一周トレイル 東山 3-1。京都市が設置した、北東方向──泉涌寺へ抜ける道の入り口。
これが、京都トレイル、今日の道しるべ。

標識「No.3-1」の左側、鳥居のある石段を登れば荒神ヶ峰へ。すぐに次の分岐、標識「No.3-2」があり、トレイルコースはこの峰の左手を巻くように進む。
鳥居を潜って、参道から、舗装された坂道を住宅地まで下ると標識「No.4」。ここから右手の地道を降り、標識「No.5-1」で三ノ橋川の橋を渡る。この先は住宅街。
京都トレイル東山コース 4〜6 ─ 五社之瀧神社で思い出すこと
このあたりは観光客もいない、静かな住宅街。
すれ違う人は皆無。聞こえるのは、自分の足音と、木々が風に揺れる音だけ。

東山4、5。標識を一つひとつ確認しながら、稲荷山の北東斜面を下っていく。土の道、木漏れ日、苔むした石。観光地の華やかさとは違う、もうひとつの稲荷山がここに。
標識に注意して進み、標識「No.6-2」からフェンスに挟まれた坂を登ると御陵が現れます。
途中で右に折れる小径を見つけて入ると、五社之瀧神社。

蛇の口から、水が静かに流れ落ちている。古くから伏見稲荷大社の修行場として知られる、滝行のお社。
実は、ここに来るのは2度目。
はじめて、雲龍院を訪ねた京都旅。東福寺から雲龍院へ向かう道で、たまたまこの五社之瀧神社の鳥居の前を通りかかった。鳥居から受けるただならぬ空気に、鳥居をくぐる。季節は秋で、境内の木々の葉の色が綺麗に紅葉していた。受付で蝋燭をいただき、火を灯して備える。受付に立っていたのは、年配の方。足元には小さな茶色のトイプードルがいて、しっぽを振りながら出迎えてくれた。
「うちも飼ってるんですよ」と、ひと言ふた言、犬の話を交わす。当時、私も家で同じ茶色のトイプードルと暮らしていた。旅先の小さな会話は、一人旅の楽しみの一つ。
この時の東福寺から雲龍院への途中、五社之瀧神社へ続く道に立っていた標識を見つけたのが──京都一周トレイルの標識だった。「なんだろう?」と思って、後で調べてみたのが、京都トレイルというものを知った最初だった。
今日、数年後の私は、その京都トレイルを歩いて、またここまでやってきた。
改めて、この神社について調べてみると、やはりすごい場所であるのは間違いないようです。詳しく、掲載してくれているサイトは以下の通り、興味のある方は読んでみてください。 サイト名通り、京都のうらみちを案内されている、素敵なサイトです。
リンク先→京都うらみちあんない

泉涌寺へ、はじめてのお参り
五社之瀧神社を出て、昔ながらの住宅地を歩いていくと、石段の脇に東山6の標識を確認。階段を登ってさらに進んでいくと、視界が開けて、お寺の屋根が見えてくる。

泉涌寺。
前回は、別院の雲龍院だけを時間切れのため、帰ったので気になっていた寺院。今日は、その本院にはじめてお参りする。皇室ゆかりの「御寺(みてら)」として知られ、京都の街中の喧騒からは遠く、静かな森にの中に佇むお寺。
山門をくぐる。空気が変わるのが、はっきり分かる。
厳かに、静かに。観光客の姿もまばら。本堂で手を合わせる。稲荷山を歩いてきた身体が、ここでようやく一度ほどけた気がした。
御寺で深く一礼。この年は辰年、龍の天井図を拝見して、来た道を少し戻り、東山7の標識を探す。

東山-7から14、山道から街へ
東山7、9-1、9-2、10。標識の番号が、ひとつずつ増えていく。
道は山の中を抜け、やがて木立の合間から住宅の屋根が見え始める。土の道が、舗装路に変わる。
今熊野山、阿弥陀ヶ峠。京都トレイル東山コースの、ひとつの区切り。
阿弥陀ヶ峠の付近で、ハイカーの団体とすれ違った。声が一気に賑やかになる。私はここで山道を抜けて、街への下り道に折れた。
東山11、12、13、14。住宅街の中を、標識を頼りに進んでいく。京都の人々の暮らしの中に、ふいに京都トレイルの白い看板が現れる。山と街の境界が、こんなに地続きだなんて。
東山五条シティホールが見えてきた。京都トレイルの稲荷コースは、ここで一区切り。歩き始めから2時間14分、距離は6.2km。

東山五条から八坂神社へ
東山五条シティホールから、街なかを歩いて八坂方面へ。
京都の象徴のような塔が、視界に現れる。八坂の塔。
ここまで来ると、もう完全に観光地の真ん中。さっきまで山の中を一人で歩いていたのが嘘のよう。世界中からの旅人が、ふたたび視界を埋めていく。
歩き疲れたお腹を満たそうと、塔のすぐ近くの路地で見つけた一軒に入った。菊しんコーヒー。サイフォンで丁寧に淹れた珈琲と、懐かしく美味しいバタートーストの記憶は、別の記事で詳しくご覧ください。
→ 京都 一人でも入りやすい店21選|ひとり旅で出会った静かな名店たち

軽くお腹を満たしたら、八坂神社へ。
朝、伏見稲荷の参道から始まった一日。稲荷山を越え、五社之瀧神社と泉涌寺で過去の記憶と再会し、街の中まで歩き継いだ。京都の入口と、京都の真ん中。京都トレイル東山コースの稲荷側を、一本の足跡でつないだ朝。京都って街は素敵です。
八坂神社でいつも通りに挨拶をして、境内のご神水をボトルに頂戴して、京都トレイルの旅は終わり、祇園へと観光へと戻る。

アクセス・コース・準備
コースデータ(YAMAPより)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 出発地 | 伏見稲荷大社 |
| 終着地 | 東山五条シティホール(八坂神社方面) |
| 距離 | 6.2km |
| 累積標高 | 登り330m/下り257m |
| 行動時間 | 2時間14分(休憩8分) |
| コース定数 | 9「やさしい」 |
| 標準タイム | 2時間36分 |
通過したポイント
- 08:48 伏見稲荷大社 スタート
- (09:30頃) 四ツ辻(にしむら亭)
- (10:00頃) 五社之瀧神社
- (10:30頃) 泉涌寺
- 10:46 今熊野山
- 10:56 阿弥陀ヶ峠
- 11:02 街に下りる
※()は推定時刻。残りはYAMAPの記録通り。
アクセス
- 行き:JR奈良線「稲荷駅」または京阪本線「伏見稲荷駅」から徒歩すぐ。京都駅からJRで約5分
- 帰り:東山五条シティホールから八坂神社まで徒歩約20分。市バスでも京都駅・四条河原町方面に出られます
🎒 持っていきたいもの
- 歩きやすいスニーカー(軽登山向きならなお良し)
- 飲料水(500ml以上)
- 軽食・行動食
- 雨具(折りたたみ傘またはレインウェア)
- 京都一周トレイル公認マップ
- 帽子・日焼け止め
訪れるのにおすすめの時期
私が歩いたのは11月中旬。秋の紅葉と稲荷山の朱色のコントラストが見事でした。
- 春(3〜4月):新緑と桜
- 秋(11月):紅葉(おすすめ)
- 冬(12〜2月):空気が澄んで街並みが綺麗に見える
- 夏:標高が低いので暑くなりやすい。早朝スタート or 別の季節推奨
京都トレイル稲荷コースとは
京都一周トレイルは、京都市街を取り囲む山々を歩いてつなぐ約83.3kmのコース。京都市が整備した白い標識を頼りに、誰でも気軽に歩けます。
伏見稲荷から始まる稲荷・東山コースは、その入口にあたる区間。山と街、観光と修行、有名な参道と知られざる小径──京都の多層さを一日で体感できる、初心者にも歩きやすいコースです。
→ コース全体や、他のコースの楽しみ方は別記事に詳しく書きました。
京都トレイルとは?山も寺も楽しめる、京都のもうひとつの歩き方
同じ東山コースの大文字山や将軍塚青龍殿も、京都トレイルから足を伸ばせば歩けます。
あわせて読みたい
→青もみじの貴船神社さんぽ|水占みくじと、川床カフェの一服【6月の京都】
→午後から登る鞍馬寺|五月満月祭と、金剛床で満ちた満月のエネルギー【5月の京都】
→清水寺は何時から?【開門6時】混雑を避ける朝7時参拝のすすめ【2026年版】
まとめ
伏見稲荷大社の千本鳥居は、世界中の人が一度は写真に収める場所。
けれど、その鳥居の先──四ツ辻を超えて稲荷山の北東斜面に折れると、誰もが知らないもうひとつの京都が広がっていました。
五社之瀧神社で2年前の自分と再会し、はじめての泉涌寺に手を合わせて、街に下りて八坂の塔まで歩いた一日。
距離は6.2km、歩いた時間は2時間あまり。それだけの時間で、京都の入口から京都の真ん中までを、一本の足跡でつないだ朝でした。
千本鳥居の朱色だけが、京都じゃない。もうひとつの伏見稲荷、もうひとつの京都を、ぜひ歩いてみてください。© 2026 福こ / 京都に恋する。 無断転載禁止
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京ものがたり|鴨川理容院
ここまで読んでくださって、ありがとうございます。
『京都に恋する。』では、御所南の小さな理容院を舞台にした連載小説も綴っています。
実在のお店ではありませんが、京都の空気はそのままに。よろしければ、第一話からどうぞ。

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